派手派手、るーぱん。

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先日、都内に住んでいる岩槻出身の知人が、「埼玉の誇りはなんだろう?松岡茉優には深谷ネギではなくて、ファッションセンターしまむらの服です!とか言って欲しかった」とツイッターでつぶやいた。

おれはすかさず「ファッションセンターしまむらの服とホームセンータードイトも埼玉の誇りです。おれの最近のファッションは、しまむらとドイトの服で固めています。ぎょうざの満洲も誇りですね。どれも近所なので、東大宮的埼玉の誇りであります」と返した。大宮のいづみやも、埼玉の誇りだと、ツイートした。

そのとき、ピザとパスタの店「るーぱん」のことを忘れていた。

しまむらもドイトもある第二産業道路沿いには、るーぱん東大宮店もある。その外装だが、4年半前に引っ越してきたころは、こうではなかった。どうだったか、思い出せないが、ま、とくに特徴はなかったのだ。それが、しばらくして、写真のようなアンバイになった。

これは、いったい、るーぱんの意向でこうなったのか、ビルのオーナーの意向なのか、いやいや、このビルのオーナーがるーぱんという可能性もあるのだが、そのへんの事情はわからない。ほかの店舗は、このようなカラーリングではないようだ。とにかく、うまそうには見えないが、少しばかりエキサイティングなカラーではあるし、目立つ。

写真で見ると、そうではあるが、第二産業道路のなかの実際は、写真ほど派手派手には感じない。でも、こういう、チョイとヘンなことをやってくれる景色があるのは、うれしい。カジュアルなイタリアンレストランにありがちなかっこよさなんか気にしてないようで、埼玉っぽくて、いいなあと思っている。

なかはどんな風になっているか、気になったから、いつだったか、平日昼間の食べ放題キャンペーンをやっているとき、2回ばかり続けて入った。さすがになかは、真っ赤ではなく、焦げ茶色の古い木造の感じを出していた。

入ったすぐのところにカウンターがあり、埼玉っぽい土が香るようなおばちゃんが、若い女子が着ればカワイイにちがいない制服を着て、注文を受けていた。食べ放題はピザのほかに、パスタかピラフを選べた。おばちゃんは、おれの選択を聞き、年季の入った安定感のある声で、マイクに向かって注文を通した。

ソフトドリンクも食べ放題に含まれていたが、おれは別に生ビールを頼んで、食べ放題のピザとサラダを食べながら、デレデレとすごした。たいがい2時ごろのことで、いる客は、みなデレデレと過ごしていた。「ゆったり」ということではなく「デレデレ」なのだ。店内の空気全体が「デレッ」としている。これがまた埼玉っぽくて、いいなあと思うのだった。おばちゃんグループも、男子高校生と彼の母親も、デレデレ食べながらおしゃべりをしていた。

近頃は、やはり埼玉の誇りである「山田うどん」が話題になっているが、ここなども、店名からして「デレデレ」している。るーぱんもそうだが、都会的クールなんて、意に介していないようで、楽しい。

この写真を撮ったとき、ちょうど、女子高生が2人、自転車を止めて入るところだった。

るーぱんは、だんこ、埼玉の誇りだ。

埼玉県住宅供給公社アパート。

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東大宮駅東側、駅ホームの蓮田寄りの前スグのところにある、この建物は、建て替えだそうで退去が進んでいるようだ。1階が店舗の下駄履きアパートが2棟。カレーが人気だった「じゅん」は、すでに東口広場に移転し居酒屋として充実、最近は昼もカレーをやるようになった。

アパートのほうは、ますます歯の抜けたような景色になっている。東大宮について語る掲示板によれば、すでに10年前から「スラム」と見るひともいたようだ。

おれは、「東大宮一番街」の看板も含め、こういう景色は割りと好きだ。見た目は、建物の老朽化が進行しているようだから、建て替えはやむをえないように思えるが、あとに建つ建物が、なんとなく想像つくのが、いやだねえ。

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できたころは、庶民にとっては垂涎の憧れのアパートだったはずだ。いつできたのか、十分調べたわけじゃないが、わからない。土地のひとなら知っているだろうけど。

東大宮駅の開業が、1964年3月20日。尾山台団地の開設が、1967年。1974年12月26日に撮影の国土地理院の航空写真には、この2棟が写っているのが確認できる。
http://archive.gsi.go.jp/airphoto/ViewPhotoServlet?workname=CKT7415&courseno=C5&photono=21

こういう看板がある景色を、いわゆるありきたりの、いまだ洋風をまねるだけの「都会風洗練」に塗り替えるのとは違う、土着的洗練の方向があるはずと思っているのだが。そんなことを言っても、相手にされませんね。

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アイデンティティ、関係ありそでなさそで。

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重要なことでないのはわかっている。だけど、たったこれだけでも共通性があると、ソコになにか関係があるのかと気になったりする。どれも東大宮駅西口側。

写真上、さいたま市立見沼小学校の校舎の一部。
写真中、見沼区役所東大宮支所のある建物。
写真下、JAさいたま(さいたま農協)本店。

この見た目の共通性は、打放しコンクリート仕上げと黄色を使ったデザイン。それから見た目じゃない近似性をあげれば、小学校と支所は公共施設だし、JAは公共施設ではないが公共性の高い団体の建物だ。血液型的判断をするなら、これだけでも、何かある、と思ってもよいだろう。

写真では、わかりにくいが、小学校と支所の黄色の実際は、ほとんど同じ色だ。JAの黄色は少し違うし帯ではなく窓枠に使用しているあたりが、違う。

だから、どうしたと言われると、いや、ただその、もしかすると何かアイデンティティな意図があって、このようになったのかと考えてみるのも面白いと思って、とりあえず建設年を調べれば、もう少し何か関係性があるかないか、見えるかと思った。だけど、ネットで検索したところでは、さっぱり、わからない。

ま、でも、こうやって、あれこれ詮索して無駄に時間をつぶすのも、街の楽しみだろう。その楽しみを提供している建物でした。ってことです。

それにしても、JAさいたま本店は、東大宮では、最も凝ったデザインと言えそう。なんだか、カネがありそう。JAさいたまは、2000年4月に現在のさいたま市のうちの岩槻区を除く地域の農協が合併して発足したらしい。この建物の完成がいつかは、わからない。こういうデザインの建物を見ると、すぐバブル期のものかと思ってしまう悪癖を、おれは持っている。