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今年の初詣。

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まもなく今年が終わり、また新しい今年が始まる。ややこしい。

今年の初詣は、1月2日に大宮からバスに乗って、かねてから行ってみたかった中山神社へ行った。

おれは、無宗教無信仰だが、民俗としての神様や神社に興味がある。

とくに中山神社のばあい、もともとは「中氷川神社」だったが、明治の後半に「中山神社」に改称されたようだ。

そして、中氷川神社は、氷川神社と氷川女体神社と一体の神社を形成していたのであり、中氷川神社は「氷川神社と氷川女体神社の直線上にあり、広大な見沼を挟んでちょうど中間に位置する。太陽は夏至に西北西の氷川神社に沈み、冬至には東南東の氷川女体神社から昇るという、稲作で重要な暦を正確に把握するための意図的な配置となっている」ということは、ウィキペディアにも書かれている。

大変、興味深い。

氷川神社は大宮駅から近いので何度も行っているし、氷川女体神社はバスを利用しなくてはならないが近くの見沼たんぼで知人が農園をやっているので、そこを訪ねるついでに何度か行っているし、今年の夏にも行った。

中山神社は、バスを利用してもチョイと遠い感じで、行くのが延び延びになっていたのだが、今年の初詣を口実に行った。

氷川神社と氷川女体神社に比べると、ちょっとさびれている感じがあるが、それだけにあまり着飾ることなく、土着の生活にとけこんでいる趣があるように見えた。とはいえ、周囲は新しい住宅が建ち、それが境内にまでせまり、「土着の生活」も心もとないのだが。鳥居も鳥居にあるしめ縄も、とても素朴な感じであった。

中山神社は氷川女体神社と同じ、崇神天皇2年(紀元前95年)創建と伝えられるが、新しい社殿の背後には「旧社殿」が囲いに保護されて残っている。

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いまここでは詳しい説明は省くが「この旧社殿は、簡素な板葺の「見世棚造り」が二間社となり、階段などを装飾して「流れ造り」に発展していく過渡期の建造物といえます。桃山期のものと考えられ、県内に現存する社殿でも古い型式に入り、市内では最古のものであり、建築学上大変貴重な資料です」との大宮市教育委員会の説明書きがあった。

とにかく、この氷川三社は、見沼に張り出した台地の端にあり、水に近く日当たりがよい地形にある。だいたいこういうところは大昔から人が住みつき暮らしを重ねている。その場所に蓄えられた人びとの願いに思いをはせてみるのもたのしい。そんな思いをめぐらすのも信仰の一つの在り方かもしれない。

大宮の氷川神社などは、立派すぎて神道ビジネス的で権威主義的で、そんな気はおきないが、原初がしのばれる中山神社や氷川女体神社では、神社をはさんで見知らぬ過去の人たちや未知のものとふれあう感じになる。そこから現代に生きる物語に引き継がれることもあるだろう。

下の写真は、この夏の氷川女体神社。中山神社とは社殿の造りの型式がちがう。昔から最も重要な祭りである「磐船祭」が行われたという池の中の島では、何の祭祀か、子供たちがリハーサルをさせられていた。そばには、鷺が一羽。

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「温温(ぬくぬく)」と「かぎろひ」。

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4月、桜は終わって少しすぎた、あたたかい散歩日和だった。いっちょう行ってみるかと、丸ケ崎の「温温」と「かぎろひ」まで歩いた。

東大宮駅東側へ出て、丸ケ崎方面へ行くバス通りには、いちおう通りの名前があるが覚えてない、とにかくその通りを北へ向かって、ずんずん歩く。

おお、あれに見えるは芝浦工大キャンパスか、おお、ワークマンがあるじゃないか、とかとか、のんびりきょろきょろしながら歩いた。

広い道路、東大宮バイパスをこえ、もう歩くのも嫌になったなあというころ、続いていた家並みがプッツリ切れ、田んぼが広がった。

バス通りから田んぼのなかの道へ入り、ちょっと行くと、「温温」と「かぎろひ」の看板があった。そこを曲がり、先に見える林のなかに、あるらしい。

10年前に引っ越した翌年、ふとしたことから地元の若い方と知り合った。砂の万灯祭に一緒に行ったり、居酒屋などを教えてもらったりしているあいだに、「温温」と「かぎろひ」の話が出てきた。「温温」はレストランで、「かぎろひ」は食品を扱うフェアトレードの店だという。話を聞いていると、どちらも、マクロビ系というのかな、エコロジーとか自然志向というのかな、「意識高い系」といわれたりする、そういう印象だった。

「温温」は、いまと同じ場所にあったが、「かぎろひ」は駅東側の5分とかからないところにあった。おれは、食べ物はなんでもいい意識低い系の雑な人間で、うまいものにこだわりはないがまるで関心がないわけじゃない。いちおう食がらみの仕事は長いし。

とにかく、駅から近かった「かぎろひ」は、たまーに利用するようになった。とくに、奈良の吉野のそーめんは、すっかり気に入って何度か買っていた。その「かぎろひ」が、家主の都合で立ち退かなくてはならなくなり「温温」がある場所へ移ったのだった。

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高い木々に囲まれて、「温温」と「かぎろひ」はあった。素朴なたたずまいだ。

「温温」は、昔のしっかりした木造を店舗にしている。民芸調の焼き物なども陳列され、静かで落ち着いた空間。窓越しに見える裏の林の緑が爽やかだ。

うーん、日ごろ猥雑な大衆食堂を好んでいるおれとしては、チョイと非日常的だが、逃げ出したいほど気取った空間ではない。ま、悪くないのだ。

それに、とにかく、うまいビールが飲めればごきげん。ってことで、小江戸ビールが何種類かあったうちから、あ~なんというか忘れた一つ選び、それと野菜カレーを頼んだ。

小江戸ビール、うまかった。野菜カレーも、米が五穀米のようなものだったかな身体によさそうな、うまかった。

道すがらも含め、こういう環境での飲食の満足は、都内では無理だろう。午後2時過ぎだったが、カップル何組か、おばさんたち何組か、静かに読書するこの空間が似合う女子一人、といったぐあいだった。

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満足して出て、向かいにある「かぎろひ」へ行った。見覚えのあるお店の方はいなかったが、吉野のそーめんがあったので買った。

帰り。同じ道を東大宮へもどるのつまらないからと、蓮田駅まで歩くことにした。このへんは、東大宮と蓮田の中間ぐらいだ。

バス通りにもどって蓮田方面へ向かうとすぐ、川があった。

さいたま市と蓮田市の境になる綾瀬川で、そばには白亜のラブホテルが建ち、その少し川下の対岸に、いま出てきたばかりの「温温」と「かぎろひ」がたたずむ林があった。悪くない風景に、さらに満足を深め、勢いよく蓮田駅へ向かったのだった。

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見沼たんぼのコスモス化?

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10月下旬の比較的あたたかだった日、見沼たんぼを芝川沿いにくだった。

芝川が宇都宮線の下をくぐったあたりから土手沿いの道をぶらぶら。ひさしぶりだが、畑の風景は、変わっているのか変わっていないのかわからん。

だけど、市民の森が見えたあたりで、はっきり「変わった」といえる風景があった。

コスモス畑が出現していたのだ。

コスモス畑といったって、売るためにコスモスを栽培しているわけじゃないだろう。

近年、休耕の田んぼや畑にコスモスを植えて「観光資源」にしているところもあるようだが、ここはそこまでのことでもなく、耕さないでむさくるしくなるより…という考えじゃないのかなと思った。規模も小さく、「ワーッ」という感じはない。でも、なんだかなごみますね。

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市民の森に沿った芝川の土手を歩いていると、とんぼがとんでいた。なんとなく見ていると、鳥がとんできて、パッと食べて去った。おれが見ていた空間のとんばは、パッと消えて空間だけが残った。一瞬のことだった。

市民の森の芝生で秋の晴れた日をたのしむ市民のみなさまを眺めながら、買って行ったパンや発泡酒などを飲み食いした。

さらに芝川沿いにくだった。東武野田線と交差するあたりは工事をしていて、くぐることができない。大宮公園駅のほうへ移動しながら、渡る場所をさがし、見沼たんぼのはずれあたりで小さな踏切を渡った。

踏切を渡って、また見沼たんぼにもどると、こんどは、「ワーッ」という感じのコスモス畑があった。観光用のそれと比べたらたいしたことはないが、このあたりでは十分に「ワーッ」という感じだった。

そこを通り越し、大和田公園のあたりまで歩き、またもどり、このコスモス畑のなかをうろうろし、帰ってきた。

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その翌週の晴れた日、まだコスモスは咲いているか気になった。休みだった家人とレジャーシートを持ちにぎりめしや発泡酒を買い、同じコースを歩き東武野田線を渡り、大きなコスモス畑へ行った。まだ十分な見ごたえだった。

コスモス畑の真ん中の通路にレジャーシートをひき、コスモスを眺めながら飲み食いした。花見は、桜ばかりじゃないねえ。

腰をおろすと、目線が下がり、畑や道の虫などの子動物がよく見え、なかなかおもしろい。こんなに間近で見るのは、もしかするとガキのころ以来じゃないかと思ったりしたが、ま、それほどじゃないだろう、少しは童心にかえったか。童心にかえればよいってもんじゃないにせよ、コスモス畑はたのしかった。

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