
前から気になっていた空地があった。住居跡のようでもないし、雑草が生えているどころか、関東ローム層独特の赤土が露出し、降雨のためだろう、やや低い方へ向かって流れている。
先日たまたま古い土地の方と一緒になり、尋ねたら、「神社の土地」であると。
言われたとおり、よく見ると、奥の隅に「稲荷大神」と彫られた、石の板碑のようなものが立っていた。
お稲荷さんといえば、穀物や農業の神様だ。このあたりはかつては広大な農地だったようだから、こういう神社があっても不思議はない。
いったい、この地に、どんな信仰があったのか。
それにしても、時勢が変わったとはいえ、ミゴトな捨てられっぷりだ。
それに、どうしてこんなに赤土が露出してしまったのだろう。普通は放っておけば、手がつけられないほど雑草が生えるはずだ。草取り管理をしている人がいるのだろうか。雑草が生えていた方が、赤土が流れないでよいようにも思う。
一番よいのは、どこかに合祀してあげることか。
なんだか気になっている。